株式会社日本創造教育研究所

ワンポイントアドバイス

第198号 必要人件費を確保する利益計画の立て方

人材不足で求人を出しても、なかなか応募がない現在。どうしても賃金を上げなければならないという企業も多いのではないでしょうか。人件費を上げるためには当然生産性を上げなければならないのですが、今回は必要人件費を確保するための利益計画の立て方について解説致します。

●まずは、必要人件費を見積もるところから始めます。例えば①5千万円の人件費が必要だとしましょう。
●次に自社の適正労働分配率を過去の決算書から決定します。適正労働分配率とは、過去5年分くらいの労働分配率を算定し、適正に営業利益が残る労働分配率の事です。労働分配率は人件費を粗利益で除して求めます。
②適正労働分配率は40%だとしましょう。
そうして①を②で除しますと、その人件費を確保するための目標粗利益が算定できます。③5千万円÷40%=1億2,500万円
●次に③を自社の粗利益率で除しますと目標売上高が算定できます。
例えば、④粗利益率が30%とすると
1億2,500万円÷30%=⑤4億1,667万円が目標売上高になります。
●この目標売上高に目標経常利益率を掛けると経常利益が算定できます。
例えば経常利益率を⑥5%残したいのであれば
4億1,667万円×5%=⑦2,083万円の経常利益が残ります。
●そう致しますと、粗利益が1億2,500万円で人件費が5千万円、経常利益が2,083万円ですので、③-①-⑦=⑧5,417万円がその他の経費ということになります。つまり、最後に求めたその他の経費の5,417万円が許容経費です。この範囲に人件費以外の経費を抑えることができれば、上記①人件費は確保できることになります。

では、分かり易くまとめてみましょう
 ⑤売上高  4億1,667万円  100%
 売上原価 2億9,167万円
 ③粗利益  1億2,500万円  ④(30%)
 ①人件費    5,000万円  ②労働分配率40%
 ⑧その他経費  5,417万円  (許容経費)
 ⑦経常利益   2,083万円  ⑥(5%)
自社の決算書を使い、手順通りに一度シミュレーションしてみましょう。

日本創造教育研究所グループパートナーコンサルタント
村尾マネジメントコンサルタント 代表 村尾 謙次

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