株式会社日本創造教育研究所

ワンポイントアドバイス

第007号 1.資金繰り表からの分析

1.資金繰り表からの分析

資金繰り表とは毎日、毎週、毎月の資金、つまり現金の収入と 支出のフローを対比してそのタイミングの状況を把握するための表です。 簡単に言ってしまえば現金ベースの損益計算書です。 皆さんの会社でもこの資金繰りはお作りのところが多いのではないでしょうか。 この資金繰り表を分析する前に売上や利益など業績の推移や売掛債権の回収状況、 買掛債務の支払状況、それと合わせて運転資金の動きを掴んでおく事が大切です。 以上のような情報収集が終了すれば次のようなところを重点的にチェックしていきます。
資金繰り表を分析する時のポイント
(1) 事前に前受金(内金)をもらってその後サービスを提供していくような 業種では経費が慎重に使われているかをチェックしておく必要があります。
(2) 季節的に売上や仕入が大きく変動する業種では、 一時的に資金がショートすることがありますのでチェックが必要です。
(3) 運転資本については、売上の伸びと比較して売掛債権が大きく増加し ているなどの異常が無いかを確認します。 これは財務分析の回転率などを求めてみてもよくわかります。
(4) 設備投資については、金額が多く、かつ回収が長期にわたるため、 事業活動上生じる経常収支あるいは財務収支(長期的資金)で充分 カバーできるかどうかを検討しておく必要があります。

2.経常収支比率からの分析

企業の通常の活動から得られる収入と支出である、経常収入と経常支出との比率で、 次の式で計算されます。
経常収支比率=経常収入÷経常支出
この比率は100%を超えていることが好ましいのですが、長期的に100%を下まわっている場合は資金不足の状態が続いていることをあらわし非常に危険な状態といえます。 また、最近3ヵ年のうちでこの比率が一度でも85%をきっている企業は倒産可能性もありうりますので特に注意してください。

3.資金収支表

上場公開企業の資金繰りの状況については、 有価証券報告書の中に資金の状況として資金収支表が記載されています。 これは、各事業年度の資金の動きを「事業活動に伴う収支」と「資金調達活動に伴う収支」 の大きく2つにわけて表されています。米国では財務諸表の一つとして 「キャッシュフローステートメント」を作成することになっています。 こちらは、営業活動、投資活動、財務活動の3つの観点で資金状況を整理しています。やはり日本はまだまだ米国ほどの位置づけにはなっていません。

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