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ONE POINT ADVICE

ワンポイントアドバイス

第087号 部門別採算を適正に行うために

部門別採算を取り入れるためには、まず、その目的を明確にすることが大切です。部門別採算の目的は、二つあります。まず、一つ目の目的は、部門毎に損益を出すことによって、どの部門の採算が取れていないかを明確にし、手を施していくことです。もう一つは、部門間の競争意欲を高めるためです。いずれの場合においても、次のことに注意をはらい、慎重に進めていく必要があります。
まずは、本社共通費を各部門に配賦するケースが多いことです。しかし、本社共通費は、得てして各部門では管理不能です。よく、売上の大きさで配賦をしますが、管理不能費であるため、その配賦額に対して不満が出たり、各部門の人数を考慮していなかったりと、なかなか適正には分けにくいのが現実です。
したがって、本社共通費は配賦せず、本社がしっかりとマネジメントすることが大切です。考え方としては、各部門の売上総利益から管理可能経費をさし引いた貢献利益で、本社がマネジメントした共通費を賄うという考え方です。
しかし、正確には、企業にとってもっとも大切なのは、キャッシュフローです。借入金の返済や設備投資の計画をにらみながら、経常利益をどれだけ上げなければならないかを具体的に決めます。そして、その目標経常利益に本社共通費を加えたものが、部門全体で上げなければならない貢献利益の総額ということになります。
予算を組む時は、部門長に数字に対する責任と権限を与えなければ、上手く効果は得られません。また、部門長にそのスキルがない場合も、しっかりと教育していかなければなりません。最初は勘定科目だけではなく、しっかりと元帳を見せ、経費に関しては、その支出の内容をしっかりと理解させることが大切です。あとは、販売計画や仕入れも徹底的にマネジメントさせるようにして下さい。
なお、月次の試算表が、遅くとも翌月の10日までにはタイムリーに上がるようにすることも大切です。なぜなら、予算と実績の対比が、その月を終えてからでは手の打ちようがないからです。
是非、タイムリーな月次予算会議と連動させ、全員参加の業績向上を目指して下さい。

経営コンサルティング部門 財務担当研究員
村尾 謙次

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