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ONE POINT ADVICE

ワンポイントアドバイス

第090号 損益分岐点の基本を理解し、利益計画に役立てよう

短期利益計画を立てる際に、自社の損益計算書をそのまま用いて実施しようとすると無理が生じてきます。
それは、一般の損益計算書には、売上に対して比例的に発生する変動費と呼ばれる費用と、売上とは無関係に一定額発生する固定費と呼ばれる費用がアトランダムに存在するからです。
売上総利益率が基本的に毎期一定率であるというのは、売上に対して比例的に増減する売上原価を差引いて求めているからなのです。ですから、製造業などの場合は、売上原価は売上とは必ずしも比例的関係とはなりえません。
それは、売上原価の中に労務費や製造経費といった製造固定費が含まれているからです。
したがって、費用を変動費と固定費に分解して、それらの関係を明確にした変動損益計算書という形に作りかえると分かりやすくなります。

変動損益計算書は、次のようになります。

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この形に作りかえれば、次のように短期利益計画としてさまざまなシミュレーションを行うことができます。

①損益分岐点売上高

経常利益が0(ゼロ)の時の売上高を求めます。固定費は一定とすると、経常利益が0(ゼロ)の時、固定費と限界利益はイコールになります。したがって、売上高に対して比例関係にある限界利益率(限界利益を売上で除したもの)は一定率と考えられるため、次の算式で求めることができます。

損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率

②損益分岐点比率

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損益分岐点売上高が、実際の売上高と比較してどの程度の余力があるかをみます。この比率が低ければ低いほど不況に対する抵抗力がある企業といえます。損益分岐点比率は次の算式で求めることができます。

損益分岐点比率=(損益分岐点売上高÷実際売上高)×100(%)

経営コンサルティング部門
村尾 謙次

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