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ONE POINT ADVICE

ワンポイントアドバイス

第146号 新入社員のやる気を削ぐ禁句集

今年も新入社員が入社してくる4月がやってきました。学生から社会人になるというのは、なかなか大変なものです。社会人になると一気に交友範囲が広がるので、先輩社員やお客様の顔と名前が一致しなかったり、仕事でも覚えなければならないことが多々あったりして、戸惑うことが多いでしょう。

そして、受け入れ側である先輩社員にも大きな変化があります。特に、昨年入社した社員にとっては初めて後輩が入ってくることになり、初めて先輩になる喜びと、きちんと後輩を指導できるかという不安の両方を感じていることでしょう。

さて、今回のワンポイントアドバイスは、新入社員に対して言ってはならない禁句についてご紹介します。

新入社員のほとんどは、やる気を持って入社してきます。しかし、多くの新入社員が、月日が経つにつれやる気を失っていきます。これは、新入社員の側に問題があることは当然ですが、受け入れ側の会社(先輩・上司)の対応に問題があることも原因の一つと考えられます。何もできない・分からない新入社員とどのように接するかによって、新入社員のやる気は大きく左右されます。今回はこの点を見ていきましょう。

先輩社員にも自分の仕事があります。したがって、新入社員の指導に時間をとられることは、自分の仕事の遅れにつながります。そういう状況を考慮すると、同じことを何度も教えることにストレスを感じることは当然です。しかし、新入社員を育てることは先輩社員の責任です。新入社員への指導を怠ることは、無責任な行為だと言わざるを得ません。

ほとんどの新入社員は、初めて入った会社にできることなら長く勤めたいと思っています。公益財団法人日本生産性本部が、平成24年度新入社員を対象に実施した意識調査(春の意識調査)では、「今の会社に一生勤めようと思っている」とする回答が60.1%で過去最高となりました。中小企業ならば、この割合はもっと高いかもしれません。

この結果を踏まえると、新入社員を育てるときには、近視眼的ではなく「長期的」な視点で育成することが大切だと言えます。10年後、20年後の自社の将来を担う人財として、大切に育てるべきです。

新入社員に対して先輩社員が口にしがちで、新入社員のやる気を削ぐ言葉を禁句集として挙げておきます。次の言葉を言いそうになったら、グッとこらえていただきたいと思います。新入社員の教育には、「忍耐」も必要なのです。

●新入社員のやる気を削ぐ禁句集
・「いつまで学生気分なんだ!」
・「いい加減にこれぐらいは覚えろ!」
・「何度言ったら分かるんだ!」
・「おれ(私)が新入社員の時には・・・」
・「最近の若者は・・・」
・「それぐらい常識だ!」
・「とにかく言われた通りにしろ!」
・「大学(高校)で何を勉強してきたんだ!」

挙げだすとキリがないので、これぐらいにしておきましょう。誤解がないように言っておくと、私は新入社員の甘えを許しましょうと伝えているのではありません。もしも新入社員に気の緩みがあるならば、厳しく叱らなければなりません。あるいは、先輩社員への依存心が強いのであれば、質問に答える前に自分で考えさせなければなりません。

私が伝えたいことは、先輩社員のちょっとした一言によって、自社の将来をになう人財を逃す可能性があるということです。せっかく採用した新入社員をきちんと育成するためにも、先輩社員にも教育が必要だということです。

日本創造研究所グループ パートナー・コンサルタント
生きがいラボ株式会社 代表取締役
福留幸輔

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