SILLICON VALLEY BLOG

シリコンバレー通信

Vol.014「シリコンバレー視察セミナー」3日目

シリコンバレー視察セミナーの3日目が終了しました。

朝一は、Intelミュージアムでした。
Markさんが同業他社で働いておられたこともあり展示物一つひとつについて詳細に解説いただきながらの見学でしたので、ただ眺めて終わるのではなく、参加者の皆様にとって、IT産業の歴史と背景について、理解と興味を深める時間としていただくことができました。

その後、インド人の方がCEOを務める、セキュリティーテクノロジー開発会社Polylogyxを訪問しました。
拠点のあるインドとも回線を繋いでくださっていて、技術的なお話については、インドからもお応えいただきました。
CEOはアメリカに来て35年、1年半前まではワシントンで仕事をされていました。
しかし、近年商談やミーティングがシリコンバレーで、行われることが増え、頻繁にワシントンとシリコンバレーを行き来するようになったため、思い切って拠点を移されたそうです。
その結果、仕事をする上で快適な環境を手にすることができたと仰っておられます。
このお話をお聞きしながら、先進的なビジネスが、急速にシリコンバレーに移ってきていることを実感しました。

もともとは、同業種の大手「マカフィー」で、仕事をされていましたが、
業界にパラダイムシフトが必要と感じ、「セキュリティー業界の民主化」を旗印に起業したそうです。
世界中の企業がインターネット上の危険にさらされ、実際にデータとお金のロスが日々生まれている状況を何とかしたい、より安全な社会を築きたいという熱い思いが強く伝わってきました。
あらためて、自分が何としても成し遂げたいという信念が持つ、大きなパワーを感じることができる訪問となりました。

Polylogyxを後にし、次はFacebookの本社に向かいました。
広大な敷地に立つ巨大な社屋を目の当りにし、人々のニーズを掴み、その上をいくビジネスを展開することで得られる成功は無限であることを思い知らされました。

 
 
その後、サンフランシスコ市内に移動し、次なる訪問先のCOMPASS社に伺いました。

2011年に創業した会社で、現在は、会計や給与管理向けのソフトウェア開発企業、イギリスのセージ・グループに買収されています。

事業内容はeコマースに関するコンサルティングであり、具体的には、各社のさまざまなデータを収集し、経営状況について直感的に把握しやすいダッシュボードを作成、さらにそれをもとに経営上のアドバイスを自動的に提供するソフトを開発し提供しています。

取引先は、世界中の英語圏の1600社以上の企業であり、それぞれの業績向上に大きく貢献されています。

今回は、副代表の方にプレゼンテーションと質疑応答を行って頂きました。
これまで多くの企業経営のお手伝いをされてこられた経験から、飛躍的に成長発展する企業の要素は、未熟な段階で無謀なことをしないことだそうです。
つまり、自社の現状を正確に把握して、身の丈に合った手を着実に継続的に打ち続ける企業が、スケールアップ(飛躍的成長)を遂げると分析しておられます。
3万4千を超えるのスタートアップ企業の多くが失敗に終わっているが、その理由の殆んどは未熟さに対する自覚に欠けた結果、無謀なことに手を付け、自爆しているとおっしゃていました。
それを防ぐためには、事象を深く掘り下げていち早く真因を突き詰め、カイゼンに取り組むトヨタのアプローチが有効であるとも、お話いただきました。
変化の激しい現代を勝ち抜くには、従来の成功者の経営手法を真似るのではなく、自分に合ったリーダーシップを持ち、自分のやり方を確立することが大切だと思うと、ご自身の経験を踏まえ、アドバイスをいただきました。
 
 
その後、数日前に市内のビジネス街にオープンした、amazon goに向かい、実際に買い物を体験いただきました。

日本でも話題となっていますが、こちらの仕組みは、事前に氏名やカード情報の登録を済ませたスマホを入り口でかざして入店し、欲しいものをバックにいれて店を出るだけで、数分後にはスマホに購入商品と金額が届き、カード決済されるというものです。
天井に吊るされた多くのカメラによって、何をバックに入れたのかが認識されるそうですが、一度取ってまた戻したり、板チョコのように薄いものを、一度に複数枚取ってバックに入れても、いずれも正確にカウントされていました。
レジを通る必要がなく、とてもスムーズに買い物ができます。
実際に体験され、煩わしさがなく、またレジに並ぶ手間や時間も不要なこの仕組みに、皆様関心されていました。
きっと、これからこのような形態が増えていくだろうと感じられたことと思います。
変化に敏感になり、注意深く世の中の移り変わりに興味を持っていなければ、対応できずに取り残される危機感を感じたという感想も聞かれました。

 
そして、本日3件目の訪問先は、Target Open Houseです。

量販大手Targetが、2015年7月にオープンさせた家庭用品のIot機能に焦点を当てた、体験型展示スペースです。

マネージャーさんからお話を伺いましたが、このHouseをオープンさせたのには、3つの理由があるそうです。
ひとつ目は売り場として、2つ目は商品を理解してもらうため、3つ目はお客様の反応を知るためだそうです。

たとえば、高機能の200ドルの電球があったとしてもし陳列しただけでは誰も買わない。
しかし、その便利さ快適さを理解してもらえれば、興味が高まり、購入に至る可能性は高まる。
そういったことを狙ってオープンさせ、実際に売上向上に貢献しているそうです。
商品から得られるメリットをお客様にイメージしてもらうことが、仕事をする上で大切であることを、改めて理解する機会になったのではないかと思います。

 
夕食前に、MarkKatoさんと参加者の皆様とでミーティングを持ちました。
一人ひとり感想をお聞きしましたが、シリコンバレーのさまざまな側面に触れ、それぞれ多くの気づきを得られたようです。

まとめとしてMarkさんから、今の新鮮な気持ちを忘れず、
折角広がった視野を維持し続けてもらいたい、そして頑張っている日本人に、改めて天下をもらいたいという激励をいただき、3日目の視察を終了しました。

バックナンバー