2026.07.8

社員教育の成功事例5選|人材と企業の成長を達成するポイントは?

社員教育の成功事例5選|人材と企業の成長を達成するポイントは?

企業や組織が永続的に成長と発展を続けていくには、社員教育が不可欠です。少子高齢化と労働人口減少による人手不足が深刻化している中、企業における社員教育、及び教育を成功させることの重要性は年々高まっていると言えるでしょう。

そこで本記事では、全国で14,400社以上の会員企業様を持ち、数多くの中小企業の人材育成を支援してきた日創研が、同社のセミナーや講座で学んだことをもとに社員教育に取り組み、社員の育成と組織全体の改革・成長の両方に成功されたお客様企業の事例を5つ紹介します。

「社員教育の必要性は痛感しているが、どう進めていけばいいのかわからない」「他の中小企業がどのように社員教育を成功させているのか知りたい」という経営者、経営幹部、人事部担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

事例の前に確認|社員教育の目的・概要まとめ

事例の前に確認|社員教育の目的・概要まとめ
社員教育の成功事例の前に、まずは社員教育とは何か、何のために行うのかを確認しましょう。

社員教育とは、端的に言うと企業が社員に学習機会を提供することにより「人材及び個人としての能力や人間性を高めること、またこれを通して企業組織全体の成長を目指すこと」です。

会社によっては人材育成、人材開発とも呼ばれるもので、その目的は企業によりさまざまです。
一般的には、経営戦略をもとに社員教育を通して実現・達成・解決したいことを検討して以下のような目的を設定、目的から逆算して具体的な社員教育カリキュラムを構築していきます。

社員教育の目的の具体例

  • 企業の売上や生産性を高めるために必要なスキル、知識を獲得してもらうこと
  • 経営目標を実現・達成するために、組織で働く個人の成長を促すこと
  • 経営理念を浸透させることで、人材の定着率向上と離職率低減を達成すること
  • 社員さんに個人として、組織人として自己実現し、幸せになってもらうこと

社員教育のメリット・デメリット

社員教育は、個々の社員のスキルアップはもちろん、組織の生産性や業務効率の向上においても効果的です。また、経営理念や経営目標など「会社としての仕事や従業員に対する考え方」を社員に広く周知・浸透させて、組織の一体感を高められるといったメリットも期待できます。

一方で、社員教育を成功させるには、一定の時間的・金銭的コストをかけなければなりません。
効果が不透明な中で、社員の業務時間の一部を学習時間に当て続けることになるため、他のスタッフに業務負担が集中したり、一時的な業務の遅延や効率の低下が発生する恐れもあります。

主な社員教育の手法

社員教育には、さまざまなやり方があります。以下に、社員教育の手法として代表的な5種類の概要を紹介しますので、自社に合った社員教育の方法を検討する上での参考にしてください。

OJT
(On the Job Training)
実際の業務・実務を通して行う社員教育。

主に新入社員や若手社員に対して用いられる手法で、先輩や上司の指導・監督のもと仕事に挑戦してもらい、できることを増やす。

OFF-JT
(Off the Job Training)
通常業務外で行われる社員教育の総称。

具体的には、社内外で開催される研修やセミナー、講習会といった集合型研修という方法で提供される社員教育のこと。

eラーニング Web上に用意した動画や文章を視聴したり、問題を解いて学習してもらう社員教育の方法。

インターネット環境と教材さえあれば、時間帯や曜日に関係なく教育機会を提供できる。

自己啓発支援 企業が直接的な学習機会を提供するのではなく、社員本人の学習意欲、学習方針に合わせて金銭的・時間的支援をする手法のこと。

具体的には、教材費の一部を企業が負担したり、十分な勉強時間を確保できるように勤務時間を調整するなどが挙げられる。

コーチング型朝礼 毎日の朝礼の時間に、コーチング型の質問やコミュニケーションを取り入れる教育手法。

短時間でも実施しやすく、全社員で学習時間を共有しやすいなどの利点がある。


社員教育を成功させるポイントを階層別に解説!

社員教育を成功させるポイントを階層別に解説!
日創研では、社員の階層を現場の社員・経営幹部・社長の3つに分けて考えており、社員教育の目標やテーマ、内容も、それぞれの階層ごとに適宜設定・変更することを推奨しております。

そこでここからは、3つの階層のうち現場の社員を社歴と役職の有無によってさらに新入社員・若手社員・中堅社員・管理職の4つに分け、社員教育を成功させるポイントを紹介します。

後述する中小企業における社員教育の成功事例と併せて、ぜひこちらも参考にしてください。

【社歴・役職別】社員教育を成功させるコツ

新入社員の場合 受け入れ側が理解を深める
先輩や上司が、今の新入社員の特徴、傾向を正しく理解する。
個人に合わせた教育を実践する
新入社員の傾向だけでなく、教育対象者個人の人柄や特徴、価値観を考慮した社員教育を行う。
若手社員の場合 強固な信頼関係を構築する
まずはしっかりとコミュニケーションを取り、教育する側とされる側の間で信頼関係を構築する。
時代に合った方法で指導を行う
一方的な上意下達や「見て覚える」など、古い方法での社員教育はNGと理解する。
率先垂範と丁寧な指導を徹底する
上司先輩が手本となる率先垂範とともに、業務の意図や手順など、教えるべきところはきちんと口頭や実演で教える。
ビジョンの共有と動機付け
本人が描く将来のビジョンと会社のビジョンをすり合わせながら、社員教育を進めていく。
中堅社員の場合 先輩社員としての自覚の醸成
後輩や部下の見本となるべき立場であることを理解してもらい、先輩社員としての自覚と責任感を促す。
客観的視点での自己分析の促進
客観的に自己分析をし、自分の強みと弱み(課題)を自覚してもらう。
管理職の社員の場合 求められる姿、役割の相互理解
本人と会社が考える「管理職としてのあるべき姿」のすり合わせを丁寧に行い、ビジョンを一致させる。
一般社員との線引きを明確にする
管理職と一般社員との本質的な違い(一般社員の延長=管理職ではないこと)を理解してもらう。
マネジメントの本質の理解、浸透
管理職が「人やプロジェクトの管理、マネジメントを通して職責を果たすべき立場」であることを理解してもらう。



【事例1:株式会社BTN様】経営理念の策定により社員教育と組織改革に成功

ここからは、日創研のお客様の中から社員教育に成功された企業様の事例を5つ紹介します。

まず紹介するのは、改修工事をメインに建築工事や土木工事を行う株式会社BTN様の事例です。

後継者候補として現代表の父が営む株式会社BTN様に入社した岸川貴紀様は、現場の職人として働く中で他の職人への劣等感や事業承継への漠然とした不安、危機感を持たれていました。

そんな時、現代表のすすめで日創研のSA自己成長コースを受講。
これをきっかけに、後継者育成セミナー起業家養成スクールも受講し、事業承継とは単に株式等の有形資産を継承することではなく、経営者としての視点と覚悟を持って、会社の理念・信用・社員・顧客などの無形資産を受け継ぐことだと深く理解できるようになったそうです。

その後、岸川様は現代表とも対話を重ねた上で、自社の新たな経営理念を策定。
さらに、社員みんなで共に学ぶ環境を構築することで、受動的な集団から自ら主体的に考え、行動する組織への変革にも成功しました。

【事例2:ホビーゾーン(株式会社冒険王)様】コア・コンピタンス経営の実現が社員教育の転機に

次に紹介するのは、広島県でおもちゃ・ホビー品の小売業を営むホビーゾーン(株式会社冒険王)様の事例です。

1992年に玩具店として独立・創業した同社は、その後3年ほどで外資系の大手玩具店が進出してきたことを受けて経営状況が悪化。そこで、赤字経営の打開策を求めた当時の社長(現在の会長)は、日創研の各種可能思考セミナーや業績アップセミナーなどの講座の受講を開始します。

そして、講座で得た学びと祖母から受け継いだ経営哲学、若手社員のアイデアをもとに大胆な業態転換を決断。メインターゲットを20〜40代男性に絞って、独自の厳選した品ぞろえを武器としたホビーショップを全国展開し、「コア・コンピタンス経営」を実現させたのです。

以降も歴代社長が率先して学び、その知見を自社で導入・実践する姿勢を貫くとともに、幹部社員から現場社員に至るまで、すべての社員が階層別教育を継続的に受けられるように仕組み化。

コア・コンピタンス経営と全社的な社員教育への取り組みにより、売上100億円を見据える企業へと成長を遂げています。

【事例3:株式会社ベストライフ様】経営者の意識改革が導いた組織変革と成長戦略で売上100億を達成

次は、貴金属・ブランド品リユース事業、アパレル事業を行っている株式会社ベストライフ様の事例をご紹介します。

2002年に創業した同社会長の岩本様は、2007年に日創研のTT研修(現在の企業内教育インストラクター養成コース)を受けたことをきっかけに、幹部社員とともに継続的に日創研の研修に参加するようになりました。

当初は「自身は既に経営を十分学び、理解している」自負があったという会長ですが、ファシリテーターからの厳しいフィードバックと温かな関わりを通じて徐々に自身の傲慢さを痛感。

複数の研修を受ける中でマインドが変化し、私利私欲ではなく、自身・自社の利益と他社・周囲の利益や喜びがつながっていると考える「自利利他の精神」に目覚めていったと言います。

そして2018年には、日創研の新しい時代の社長学に参加したことをきっかけに、毎月1回の戦略会議と毎週の進捗確認ミーティングで、業績と顧客満足度の向上を図るPDCAサイクルを確立。
現場のやる気頼みではなく、組織として目標を達成できる仕組みづくりにも成功しました。

以降は、1店舗あたり1,500件前後にもなる口コミへの丁寧な返信、1万6,000通を超える手書きの手紙など、会社を挙げてデジタルとアナログの両面で顧客のファン化を徹底。さらに、年200回にも及ぶ接客ロープレで磨き上げたヒアリング力を武器に、顧客体験を向上させました。

その結果、同社は集客構造を広告に頼らない形へ転換することに成功。前期は売上100億を達成するなど、驚異的なV字回復を遂げています。

【事例4:株式会社中村工務店様】理念経営と社員教育で高収益体質へ転換

続いては、リフォームメインの地域密着型の工務店であり、不動産業にも携わる株式会社中村工務店様の事例をご紹介します。

同社では2012年、二代目となる現社長が、経営状況が少し落ち着いたタイミングで同じ業界の先輩から「今後の経営のために」と受講を勧められたことがきっかけで、日創研の活用を開始。

各種可能思考セミナーや経営理念塾等の受講を重ねた社長は、売上や能力の誇示といった自己中心的な考えではなく、組織をより良くするための経営の必要性を強く感じるようになります。

そんな時、学び続ける社長を見た幹部社員から「僕達も社長と一緒に行きます」という声が上がるようになりました。こうして社長と幹部が学びと経験を共有できるようになったことで、両者の間に「会社の改善には経営理念の構築と浸透が不可欠」という共通認識が生まれたのです。

そこで、同社では理念体系図を作成。創業者が掲げた「長崎のためになる」「正直に生きる」という精神、そして社員へのヒアリングをもとに構築した経営理念から「正直に生きるための6カ条」という人事理念も設定して、現場の社員への理念の浸透と組織全体の変革を図りました。

理念が浸透するにつれ、同社は一人ひとりが主体的に「長崎のためになる」ことを考え、動く組織として自走を始め、社員の発案で街の清掃活動や即日対応が可能な体制の構築にも着手。

その結果、同社は見事、地域の信頼を獲得。行政から地域課題解決のパートナーとして認定を受けた他、地域住民からも長崎県のリフォーム事業者として17年連続No.1に選出されました。

また2024年時点で、リフォーム業界の平均を大きく上回る粗利率約40%も達成。地域の役に立つ企業になることだけでなく、高収益体質への転換にも成功しています。

【事例5:つばめ交通株式会社様】学びの徹底により「三位一体」の強い組織へ

最後に、タクシーやハイヤー、貸し切りバス等を提供する旅客運送業を営むつばめ交通株式会社様の事例について紹介していきます。

先代の急逝により二代目に就任した山内社長は、将来への不安から日創研での学びを開始。

最初に受講した可能思考セミナー(SA自己成長コース)において、「会社は経営者の器以上には大きくならない」と言われて衝撃を受けたこと、そして、タクシー業界の社会的地位が低いことに何度も悔しさを感じてきたために、自社を「子供たちが継ぎたいと思える立派な会社にする」ことを強く決意します。

以降、数々の日創研セミナーに参加した社長は、必ずメモ用・自社での実践用の2つのノートを持参し、学んだことを自社で活用する方法を考え続けました。またテレビや本など、日常で触れる情報の中においても、24時間体制で自社の経営と組織改善のヒントを探し続けたのです。

社長の学びの姿勢は幹部社員にも波及し、組織の文化となりました。そして学びを通して志を共有した社長と幹部がブレずに、また緩急のバランスを取って繰り返し伝え続けた「人に優しく 人と社会のお役に立つ」という経営理念も、やがて現場の社員にまで浸透していったのです。

その結果、同社は社員全員が経営理念を共有する「三位一体」の強い組織へと進化。
組織力を武器に、コロナ禍における感染陽性者の搬送や、G7広島サミットにおける同業40社の取りまとめといった難題をも完遂しました。

リスクを恐れず、社会に貢献する姿勢は会社のブランド力向上にもつながり、2025年度には、人手不足が顕著なタクシー業界において86名もの人材の採用にも成功しています。

他社事例は自社の社員教育を成功させる重要なヒントになる

他社事例は自社の社員教育を成功させる重要なヒントになる
冒頭でも述べた通り、企業が永続的に成長と発展を続け、競争優位性を維持していくには、社員教育への注力が不可欠です。

そのため、「自社の社員教育をどのように進めればいいのかわからず、具体的な計画を立てられない」という場合は、他社における成功事例をたくさん見聞きし、自社の状況や社員教育の目的、解決したい課題等と比較して計画を検討するのも良いでしょう。

日創研では、永続的に成長を続ける中小企業の経営者に、自社における成功事例や具体的な取り組みについてお話いただくセミナー「企業事例に学ぶ社長と幹部の実践学校」をご用意しています。

「これから社員教育に注力していくために、まずは他社の事例を聞いてみたい」「社員教育に成功し、永続的に成長できる企業の経営者・経営幹部に求められることを知りたい」という場合は、ぜひ日創研の「企業事例に学ぶ社長と幹部の実践学校」の受講をご検討ください。

企業事例に学ぶ社長と幹部の実践学校

社長と幹部が一体となり経営革新を進めている企業に事例や取り組みを発表していただきます。

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